Raizo Yamasaki TAKARAJIMA -upaya-
山嵜雷蔵 個展「宝島 -upaya-」 2022年4月19日(火)−5月8日(日) 13:00〜19:00 月曜休廊 「宝島とは夢であり、方便だ。人は縛られているが故に、宝島を求めずにはいられない。」 (山嵜雷蔵) 山嵜は近年一貫して巨大な岩石島をモチーフとして描いて来た。前シリーズ《earth bound》では「日常の重力」とでも呼ぶような、社会的・肉体的に大地に縛られている矮小な人間の様を諦念的な視点で示した。しかし此度画面に出現した岩石島を、山嵜は「宝島」と名付け、未知の可能性が秘匿された希望の島として示した。「僕たちは今ここに立つ理由や、自身の歩みに行き先を欲するが故に、夢や希望、可能性の象徴として宝島を必要とする。いや、せざるを得ない。なぜなら宝島がないと僕たちは窒息するから。」山嵜のこの言葉からは、自身を縛る「日常の重力」と、夢や願いといった「不確定な可能性」がメビウスの輪のように繋がるトポロジカルな思想が窺える。 今展示では、前シリーズ《earth bound》で示されてきたいわば「日常の重力」と、新シリーズ《宝島》に託された「夢や願いの必要性」とを並置することで、日常における複数の位相と、それを行き来しながらなんとしてでも生きようとする人間の有様を浮かび上がらせる。観る者は、「宝島」と名付けられたある種の「方便(=Upaya)」に導かれながら、比喩としての宝島が表さんとするものの正体、あるいは、宝島を見つめる自身が立つ大地そのものについて、想像を巡らすことだろう。 【山嵜雷蔵】1991長崎県生まれ。2014多摩美術大学絵画学科日本画専攻 卒業。2016多摩美術大学大学院絵画専攻日本画研究領域 修了。2020多摩美術大学日本画研究室助手。2014「第6回トリエンナーレ豊橋」入選。2016「Dojima River Awards 2016」入選。2019「第8回 Artist Group-風-大作公募展」入賞。
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EVENTs(開催記録)
CROSS TALK
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山嵜雷蔵は石膏地を施したパネルに、様々な種類の膠や岩絵具を用いて描く技法を学生時代から継続しています。和紙は一切使いません。テンペラ画の白亜地に類似しているようにも見えます。画材選択、主題選択、そのどちらからも中国山水、ロマン派、いろいろ形式美(その一つに日本画らしさ)を匂わせつつ、やはり日本画と言い切るのが少し躊躇われる作風です。ヘルツでは過去何度か日本画出身の作家を紹介しましたが、ご来場者の半数近くはまず最初「日本画ってなんだっけ?」「なぜ日本画を選んだの?」という小さな疑問を抱いています。アーティストの制作を縁の下から支える画材のプロフェッショナル・小島暁夫氏を招いたこのクロストークでは、多くのご来場者が抱える「日本画ってなんだっけ?」の問いに作家や画材のプロも今一度立ち戻り丁寧に検討することで、画材と作品内容の親和関係の有り様について検討の視野を広げていくことを目論みます。画材という垣根を超えた表現の真意への視野を再度構築・確認し、アーティストが見ている地平について、すこしでも共有できればと願っています。
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開催の様子
予約制
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独特な組み合わせ【石膏地×岩絵具】
山嵜雷蔵流の日本画を体験しましょう! 山嵜雷蔵は石膏地を施したパネルに、様々な種類の膠や岩絵具を用いて描く技法を用います。和紙は使いません。まるで漆喰に描く絵画(フレスコ画)のようです。ちょっと珍しいこの技法を使って、あなたにとっての「宝島」や「宝物」を表現しましょう!講師の山嵜雷蔵は「岩だけの宝島」を描きましたが、あなただったらどんな「宝島」にしますか? POINT
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開催の様子
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CROSS TALK
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国際展でも活躍する日本を代表するキュレーター、中野仁詞氏をゲストに、気鋭の若手作家・山嵜雷蔵の作品世界を「夢」というキーワードから探求していきます。
[中野仁詞 Hitoshi Nakano]第56 回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展(2015 年)⽇本館、横浜トリエンナーレ2017。 主な企画展 に、神奈川県⺠ホールギャラリーにて、「⽇常/場違い」展(09 年)、泉太郎展「こねる」(10 年)、 「⽇常/ワケあり」展(11 年)、⼋⽊良太展「サイエンス/フィクション」(15 年)、⼤⼭エンリコイサ ム展「夜光雲」(20-21 年)。KAAT 神奈川芸術劇場にて、「⽇常/オフレコ」展(14 年)、塩⽥千春展 「鍵のかかった部屋」(16 年)、「詩情の森-語り語られる空間」展(17 年)、さわひらき展「潜像の語り ⼿」(18 年)、⼩⾦沢健⼈展「Naked Theatre-裸の劇場」(19 年)、宮永亮展「KAA10」(20-21 年)、冨安 由真展「漂泊する幻影」(21 年)、志村信裕展「游動」(21 年)、⻤頭健吾展「Lines」ほか。⼥⼦美術⼤ 学/東海⼤学⾮常勤講師。 ●神奈川県⺠ホールギャラリーでの⼤型グループ展「ドリーム/ランド」の担当キュレーター(2022 年12 ⽉公開 予定。現在企画進⾏中)。本展作家・⼭嵜雷蔵も参加決定。 |
開催の記録
【お知らせ】2022年12月18日〜2023年1月28日
本展作家・山嵜雷蔵は、 神奈川県民ホールギャラリーでグループ展「ドリーム/ランド」に参加、新作発表。
本展作家・山嵜雷蔵は、 神奈川県民ホールギャラリーでグループ展「ドリーム/ランド」に参加、新作発表。
主催/会場:ヘルツアートラボ
〒153-0061 東京都目黒区中目黒4-4-2
○日比谷線・東横線中目黒駅から徒歩14分 ○東急バス「目黒警察署前」下車徒歩1分(渋谷駅から東急バス渋41系統、目黒駅から黒09系統or中目01系統)
[email protected] Tel:03-6303-1891
https://hertz-art-lab.weebly.com
ヘルツアートラボ は4月6日で開廊1周年
〒153-0061 東京都目黒区中目黒4-4-2
○日比谷線・東横線中目黒駅から徒歩14分 ○東急バス「目黒警察署前」下車徒歩1分(渋谷駅から東急バス渋41系統、目黒駅から黒09系統or中目01系統)
[email protected] Tel:03-6303-1891
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ヘルツアートラボ は4月6日で開廊1周年